女性の悩みをちゃんとケア:ワタシのカラダ相談室

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監修:愛知医科大学病院 産科・婦人科 主任教授 若槻 明彦先生生

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婦人科での診察・検診について

婦人科での診察・検診について

婦人科では女性特有の病気に関わる診察・検診をします。

月経は女性の健康のバロメーターであり、女性特有の病気は子宮や卵巣を中心にあらわれます。そのため、診察では月経の状況や基礎体温などに関する問診が必要となり、検診では子宮や卵巣の状態を調べます。それ以外は、風邪や腹痛などで医療機関を訪れるときと大きく変わることはありません。安心して診察を受けましょう。
なお、基本的には月経中でも受診して構いません。(子宮頸がん検診は、月経が終わってからの実施になることがあります。)詳しくは受診する病院/クリニックへご相談ください。

受診前にチェック

  • 問診で伝えたいことや、月経の状況や基礎体温などをメモにまとめておく
  • 前日の性交渉は控える

受診当日のみだしなみチェック

  • ゆったりとしたフレアスカートなど受診しやすい服装
  • 控えめなメイク(貧血がないかなど顔色をチェックするため)

受診当日の持ち物チェック

  • 保険証
  • ナプキンやおりものシート(念のため)
  • 月経の状況や基礎体温などをまとめたメモ

その他、気になることがあったら受診先の婦人科にも確認してください。

問診

まず問診し、その結果にしたがって内診を行うか、どのような検査を行うかが決められます。問診の際に下記のような月経の状態に加えて「性交渉の経験はありますか?」という質問をします。これは興味本位ではなく、必要な検査を決めるためのものです。性交渉の経験がない場合は内診(腟からの検査)ではなく、お腹の上からの検査を行いますがまれに肛門から行うこともあります。
下記に、痛みを訴えた場合に問診で聞かれる主な項目をご紹介します。

内診

産婦人科を受診したすべての方に行う検査ではなく、必要な場合に行います。

内診では内診台に座り、手袋をつけた婦人科医が腟から指を入れて、子宮や卵巣の状態を調べます
また、腹部にしこりがないかなども手で触って確かめます。個人差はありますが、大きな痛みを伴うような検査ではありません。なるべく力まずにリラックスして受けましょう。
※性交渉の経験がない場合は、肛門やお腹の上からの検査を行います。

内診のしかた

検査

主な検査は超音波(エコー)検査、MRI検査、腹腔鏡検査です。

超音波(エコー)検査

画像で子宮や卵巣の状態を確認します。お腹の上から器具(プローブ)をあてる方法と腟の中にプローブを挿入する方法があります。性交経験がない女性の場合はお腹の上からあてる方法で診断できます。
お腹の上からあてる方法 膣の中からあてる方法

MRI検査

体に強い磁石と電波を当てて、断面像を撮影する検査です。子宮腺筋症と子宮筋腫などの病気との違いをみるのに効果的な検査方法です。
超音波(エコー)検査で異常が認められた場合にのみ行われます。

MRI検査

腹腔鏡検査

お腹に小さな穴をあけ、腹腔鏡を挿入してお腹の中を直接観察します。小さな病変も確認することができますが、検査のためだけに行われることはほとんどなく、通常は手術等の治療をかねて行われますので、この検査が必要な場合は外来ではなく入院が必要となります。

腹腔鏡検査