ディナゲスト錠0.5mgを
服用している患者さんへ
ABOUT
ディナゲスト錠0.5mg服用時の
「不正性器出血」について
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不正性器出血とはどのような出血のことですか?
不正性器出血とは、通常の月経時以外の性器からの出血のことをいいます。
不正性器出血での出血量や頻度は個人差があります。 -
ディナゲスト錠0.5mgを服用すると、
どうして不正性器出血が起こりやすくなるのですか?ディナゲスト錠0.5mgは、排卵を抑え、子宮内膜が厚くならないように働くことで月経困難症の症状を和らげていますが、一方で、子宮内膜が薄くなることで、不正性器出血が起こりやすくなります。

ディナゲスト錠0.5mgについてもっと理解するために、
子宮内膜の変化と女性ホルモンの関係について
理解を深めましょう!
子宮内膜は月経周期において、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という女性ホルモンの働きによって変化しています。 子宮内膜の変化は月経周期に応じて3つの時期に分けられています。

- 内膜の厚さが増す増殖期
- 卵胞が成熟する時期は、卵胞ホルモンによって子宮内膜がだんだん厚くなっていく
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受精卵を受け入れるため
子宮内膜が変化する分泌期 - 排卵後は、受精卵を受け入れられるような状態に黄体ホルモンによって子宮内膜が変化していく
- 内膜がはがれ落ちる月経期
- 卵胞ホルモン、黄体ホルモンが減少すると、子宮内膜がはがれ落ち、月経血となって体外に出される
- 卵胞ホルモン(エストロゲン):
- 女性らしい体を作ったり、子宮内膜を厚くしたりする。
- 黄体ホルモン(プロゲステロン):
- 受精卵を受け入れられる状態に子宮内膜を変化させる。卵胞ホルモンとは反対に、子宮内膜が厚くなるのを止める。
EFFECT ディナゲスト錠0.5mgの作用と不正性器出血
ディナゲスト錠0.5mgは黄体ホルモンと同じような働きをするため、 服用中は子宮内膜の状態を変化 させますが、 ディナゲスト錠0.5mgの黄体ホルモン様作用により、子宮内膜は厚くならなくなります。
そのため、通常の月経周期の分泌期状態にみられる内膜より薄く、 不安定な内膜となるためはがれやすく、予期しないときに月経のような出血(不正性器出血)が起きることがあります。
ディナゲスト錠0.5mgの作用と不正性器出血
子宮内膜が厚くなると作られる痛みの原因物質の発生を抑え、内膜排出のための子宮の過度な収縮が抑えられることで痛みなどの症状が軽減されます。
薄くなった子宮内膜

通常の子宮内膜

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そうなんですね。
少し心配ですが、痛みなどの月経困難症の症状や出血の量などを記録して、かかりつけの先生に相談しながら服用してみます! -
効果と副作用について正しく理解し、必ずかかりつけの医師と相談しながら服用してください。
CAUTIONARY POINTS 不正性器出血について
- 出血量が多く、長く続いた場合や、一度に大量の出血が起こった場合には、すぐにかかりつけの医師に相談してください。
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出血が続く場合、ディナゲスト錠0.5mgの服用をやめると、多くの方は1~2週間で出血が止まります。
その後、服用終了後1か月程度で月経が回復します。 - 貧血が長期間にわたりゆっくりと進行した場合には、体が慣れてしまい、自覚症状(だるい、めまいがする、顔色が悪い、動悸、息切れなど)があらわれないこともあります。
- 出血量が多く、長く続いた場合に輸血が必要になったという報告もあるため、出血量には注意してください。
- 不正性器出血は子宮がんなど他の病気でもみられることがあるため、他の病気によるものでないことを確認するために検査が必要になる場合があります。