Chapter 3 検査のこと

【監修】 杏林大学医学部 消化器内科学 教授 久松 理一 先生

クローン病の診断時や、病状の経過観察時、治療効果の判定時などに、さまざまな検査が行われます
クローン病の診断時や、病状の経過観察時、治療効果の判定時などに、さまざまな検査が行われます
クローン病の診断時や、病状の経過観察時、治療効果の判定時などに、さまざまな検査が行われます
クローン病の診断時や、
病状の経過観察時、治療効果の判定時などに、
さまざまな検査が行われます

クローン病診療で行われる検査

クローン病の診断においては、他の病気ときちんと区別する必要があるため、問診に加え、血液検査便検査内視鏡検査やレントゲン、CT、MRI、腹部超音波検査などの画像検査など、さまざまな検査(→下表参照)を組み合わせて、クローン病の診断が行われます。

また、クローン病と診断され定期的に受診する際も、病気の状態を調べたり、治療の効果を判定するために、さまざまな検査が行われます。

クローン病診療で行われる検査 クローン病診療で行われる検査
主な検査内容
問診
下痢、腹痛、発熱、体重減少、
肛門部の病変(特に若年者)、抗菌薬の服薬歴、
海外渡航歴などの有無を確認します。
問診 問診
血液検査 炎症、貧血、栄養状態、副作用、全身状態などを確認します。
便検査 便に血液が混ざっていないかを確認します。
また、便中に細菌/ウイルス/寄生虫がいないかを調べて、
感染性腸炎でないことも確認します。
内視鏡検査

クローン病の診断だけでなく、病気の状態をくわしく調べたり、
治療の効果を判定するために重要な画像検査です。

  • 大腸内視鏡:

    肛門から内視鏡を挿入して、大腸の病変を観察します。
    大腸がんの確認にも使用されます。

  • カプセル内視鏡:

    口からカプセル型の内視鏡を飲み込んで、
    小腸の病変を観察します。

  • バルーン内視鏡:

    口または肛門から、先端に風船が付いた内視鏡を挿入して、
    小腸の病変を観察します。

内視鏡検査 内視鏡検査
その他の
画像検査
  • レントゲン(単純X線検査):

    患者さんの負担が少なく、簡便に検査できます。

  • X線造影検査:

    バリウムを内服または肛門から注入して、
    小腸または大腸のレントゲン(X線写真)を撮影します。

  • CT、MRI:

    腸管の壁や、腸管外の病変を調べるために行われます。

  • 腹部超音波検査:

    腸管の壁や病変の範囲、腸管外の病変などを調べるために行われます。
    患者さんの負担が少なく、放射線被曝の心配もない検査法です。

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