不妊について

不妊の場合の治療・・

Q3.

子宮内膜症で不妊の場合、どんな治療が必要ですか?

A3.

治療の仕方は、子宮内膜症の症状の進み具合によって選択されます。

軽症で卵管の癒着がない、もしくは癒着があっても軽度であれば、まずは無治療での妊娠を試みますが、それで妊娠が成立しなければ排卵誘発や人工授精、体外受精などの生殖補助医療行為が行われます。軽症でも30歳以上の方や、不妊期間が長かったり、子宮内膜症以外にも不妊の原因がある方では、早めに排卵誘発や人工授精、体外受精などの生殖補助医療を行うことがあります。

重症で卵管の周囲に強く癒着がある場合は、腹腔鏡手術で卵巣・卵管の癒着をはがして、病巣を切除・焼灼する手術を行います。卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)がある場合は、のう腫のみを摘出し、卵巣の正常な部分はできるだけ残します。手術後は再発の可能性もあるため、できるだけ早い妊娠を目指します。ただし、卵管や卵巣の癒着がかなり進んでいて手術によって改善が期待できない場合は、正常に排卵しても、卵管采が卵子をキャッチできないために受精できなかったり、受精できても受精卵が卵管内をスムーズに移動できず、子宮内膜に到達できないまま着床して子宮外妊娠になってしまう可能性が高くなってしまいます。明らかに自然妊娠が難しい場合は、早めに体外受精を行ったほうがよい場合もあります。なお、体外受精を行う場合には、男性側に不妊の要素がないかどうかもチェックしてから行うことが大切です。

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