潰瘍性大腸炎における
オンボー®の働き

潰瘍性大腸炎の腸管粘膜:
炎症が起こっている状態1,2)

潰瘍性大腸炎の原因はまだはっきりわかってはいませんが、過剰な免疫反応が関与していると考えられています。潰瘍性大腸炎患者さんの腸管上皮細胞では、「バリア機能」が低下していて、細菌などの異物が体内に入りやすくなっています。その異物を発見したマクロファージや樹状細胞が活性化し、インターロイキン(IL)-23などのサイトカインをたくさん産生します。

オンボー®の作用2,3)

IL-23p19阻害薬であるオンボー®は、過剰な免疫反応による
炎症を引き起こしているIL-23の働きを弱めることによって腸管の炎症を抑え
腹痛や下痢、便意切迫感などの症状を改善することが期待されています。

各図はイメージです

マクロファージ:体内に侵入した異物を食べて排除する能力を持ち、さらにその情報を免疫細胞に伝える細胞
樹状細胞:異物が体内に侵入した時に免疫細胞に情報を伝える細胞
インターロイキン(IL):主に免疫に関与する細胞から分泌されるサイトカイン
サイトカイン:細胞から細胞へ情報を伝達する物質
免疫細胞:体内に侵入した異物が危険なものなのかを判断して対応策の指令を出す細胞

  • 1)
    日比紀文監修, 小林拓、新﨑信一郎編集 : チェックリストでわかる!IBD治療薬の選び方・使い方, 羊土社, 26, 27(2015)
  • 2)
    猿田雅之 : 日本消化器病学会雑誌, 118(3), 193(2021)
  • 3)
    仲瀬裕志 : 最適治療を極める!潰瘍性大腸炎(第2版), 医学と看護社, 86-88(2020)より作図