持田製薬が社内で実施している
「Women’s Health」
「女性活躍推進」等に
関する取り組みを紹介します。
現在、医薬営業本部 業務部 部長を務める畠山早苗さん。自身の体調不良や親の病気・介護を経験する中で、自分らしい管理職の在り方を模索してきました。本記事では、母親像に重ねたリーダーシップや、女性ならではの強みを活かした取り組みについてお話をうかがいました。
インタビュー実施:2026年3月
新卒で入社し、医薬営業本部 業務部に配属。千葉の営業拠点で営業事務を経験後、
業務部のマネジャー、副部長を経て、2022年4月より現職。
私はもともと、医薬営業本部のスタッフ職として入社しています。当時は「結婚したら仕事は辞めるのかな、続けられないよね?」と、ゆるーい感じで社会人生活をスタートしました。ところが入社3年目に母が乳がんを罹患していることがわかり、「母との生活を支えるために働かなくちゃ!」と意識が切り替わったんです。
そのあと、実家近くの事業所に異動させていただき、母の通院や生活をサポートしながら、営業事務職としてMR(医薬情報担当者)を補佐することになりました。営業事務は、人から頼られると嬉しくなる性分の私にとっては天職で、母のことで忙しかったものの、大きなやりがいを感じながら夢中になって働きました。
私が所属している医薬営業本部業務部は、「ヒト」「モノ」「カネ」を動かし管理する、医薬営業本部の基幹部門です。特に「モノ」は、安定供給が大前提で需要予測、仕入れ、在庫管理に神経を使い、医薬品の厳格な流通基準に沿った高度な温度管理や追跡が求められ、流通の責任を常に感じています。
震災時は生産工場が被災し、主力製品の子宮内膜症治療薬ほか、さまざまな製剤の安定供給が難しくなるなど、深刻な影響がありました。
被災直後は本当に大変でした。通常の生産・供給体制が回復するまでの在庫管理や分配に加え、イレギュラーなサプライチェーンを急きょ構築する必要があり、深夜までの残業が続く日々でした。管理職1年目ということもあり、ストレスも相当だったのだと思います。気がついたときには月経不順になっており、かかりつけの婦人科で「ストレスによるもの」と指摘されました。
ええ。子宮筋腫で婦人科に通院はしていましたが順調でした。ところが2011年以降は、年に1、2回ほどしか生理がこない時期が数年ほど続きました。ようやく月経が来たかと思えば、今度は不正出血が長引くようになり、その段階で「子宮内膜増殖症」*と診断されました。幸い痛みはありませんでしたが、だらだらと出血が続く状態は、かなり気持ち悪かったですね。
診断後は婦人科で処方された薬剤で治療していたのですが、最終的に婦人科の主治医から手術を勧められ、5年間隔で2回の日帰り手術を受けました。
*子宮内膜増殖症…子宮の内側にある子宮内膜が必要以上に増殖し、厚くなる病気。不正性器出血(月経時以外の出血)などの症状がみられる。
正直、なると思います。月経不順を経験している女性管理職は私だけではありませんし、やはり機会は平等でも体力や女性特有の健康課題がハンデとしてある、というのが実感です。月経不順や不正出血があると、妊娠や出産といったライフプランについて不安を感じることもありますよね。また、管理職の年代は私も含めて更年期の影響もあります。
管理職になったばかりの頃は、どうしても無理をしがちです。更年期のみならず、女性は常にライフサイクルや体調変化などで心身の状態が揺らぎやすいものなので、長いキャリアを築いていくためには無理を重ねるのではなく、自分の体調を優先することを意識してもらいたいと強く思います。
女性ならではの共感力やコミュニケーション力、家事・育児・介護・仕事をマルチタスクする能力は、マネジメントをする上で大きく有利な点だと思います。たとえば、私がマネジャー職についた時代の医薬営業本部には、ロールモデルとなる女性管理職はいませんでした。でも何か意識を変えなければ続かないと編み出したのが、自分の母をお手本とした「お母さん的なキャラ」という立ち位置でした。
私自身が「今日、母の通院の付き添いだから、ごめんね」といってぱっと帰っていたので、互いの事情に対する公平な認識はみな持っています。各職種もメインとサブの二人担当制をとり、片方の休暇中は片方がサポートするよう徹底してきました。事情を一人で抱え込み休暇を取得するたびに肩身が狭くならないよう、「お互いさま」の気持ちで声をかけることも大切だと思います。
みんなには、「よく休んで、よく働いて、よく笑って、雑談も大歓迎だからその辺で井戸端会議をしよう」と話をしています。うちの部署ではこの数年、「人に親切にする」という年度目標を立てているんですよ。この親切のバトンという部内の文化が、次世代にも脈々と受け継がれていってくれたら嬉しく思っています。