トレプロスト持続静脈内投与療法マニュアル
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145Ⅴ. 緊急時の対応カテーテル感染カテーテル・チューブのトラブル トレプロストの在宅持続静脈内投与で最も注意すべきトラブルは、カテーテル感染です。カテーテルには細菌が付着しやすく、感染症を起こしやすいです。そのため、自宅で行う作業はできるだけ清潔に行う必要があります。もし次の様な症状が現れたら、カテーテル感染の可能性がありますので、 直ちに医療機関に連絡して、指示に従ってください。 カテーテルやチューブにトラブルが生じ、一時的にトレプロストを投与できなくなっても、すぐに効果がなくなるわけではありません。あわてずに落ち着いて対処しましょう。また、対処しきれない場合や、心配な時は主治医に連絡しましょう。なお、一時的にトレプロストを中断したからといって、 ポンプの投与流量を速めることは絶対にしないでください。症状高熱が出る、寒気がするカテーテル挿入部の発赤、痛み、はれ、滲出液(じくじくした液が出る)、膿トラブル原因対処カテーテル内で血液が固まって閉塞し、薬液が注入できない。血液の逆流など。最寄りの救急病院を受診する。その後、主治医に連絡する。カテーテルが傷つき、薬液が漏れだした。カテーテルに強い力が加わった。ポンプを停止する。薬液が漏れ出している前後の部分のクランプをとめ、最寄りの救急病院を受診する。その後、主治医に連絡する。カテーテルが抜けた。カテーテルに強い力が加わった。直ちに挿入部を滅菌ガーゼで圧迫し、最寄りの救急病院を受診する。その後、主治医に連絡する。緊急時の対応Ⅴ

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