トレプロスト持続皮下投与療法マニュアル【追補版II】
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74 注射部位の皮膚トラブルと対策 トレプロスト持続皮下投与を受ける患者さんでは、注射部位に赤みやかぶれなどがでることがあります。このマニュアルでは、これらを皮膚トラブルと呼んでいます。 皮膚トラブルはトレプロストの薬剤そのものによる反応、針を刺すことで起こる血管の炎症、テープをはがしたときの刺激やテープの粘着剤による皮膚の炎症などさまざまな原因が考えられます。 皮膚トラブルは放っておくと治るまでに時間がかかるだけではなく、治ってからも跡が残ることがあります。毎日、注射部位の皮膚の状態を観察し、皮膚トラブルが起きた場合は早めに主治医や看護師などの医療従事者に相談しましょう。また、皮膚トラブルを起こさないための予防的ケアも行いましょう。赤くなる(発ほっ赤せき)、腫れる 注射部位を変えたあとの数日間はトレプロストの薬剤による反応で、新たに留置した注射部位の周りの皮膚が赤くなったり、腫れたりすることがあります。 留置針の固定テープの補強やチューブの固定に使用しているテープによって赤みがでることもあります。● トレプロストによる赤みや腫れの場合は、しばらくすると落ち着いてくる場合もあります。● 留置針の固定テープの補強やチューブの固定に使用しているテープが原因の場合は、テープの種類を変えることや、テープをはがすときにゆっくりはがすことも効果的です。● 注射部位を冷やしたり、温めたりすることもよいでしょう。● 留置針を刺している場所が適していない可能性がありますので、刺す場所を変えるのもよいでしょう。● 主治医に相談して軟膏や内服薬などの薬剤を使うことも可能です。対処法主な注射部位の反応と対処法

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