トレプロスト持続皮下投与療法マニュアル【追補版II】
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53 注射部位の痛みと対策 国内の治験においてトレプロストの持続皮下投与を受けた患者さん(31人)の全員に、注射部位の痛みや何らかの注射部位の反応(赤くなる、はれる、熱くなる、硬くなる、かゆくなるなど)が発現しました。 トレプロストの注射部位の痛みに関しては、発現のしくみが明らかになっておらず、個人の感受性が大きく影響し、患者さんごとに有効な対策が異なると考えられています。そのため、医療従事者と相談しながら、ご自分に合った方法を見つけましょう。 痛みについては以下のようなことがいわれています。注射部位の痛みと注射部位の反応の発現状況(注射開始から12週間)国内でトレプロストの持続皮下投与を受けた患者さん(31人)発現人数(%)事象名発現頻度注射部位の痛み31(100.0)注射部位の反応 注射部位が赤くなる31(100.0) 注射部位がはれる31(100.0) 注射部位が熱くなる24(77.4) 注射部位が硬くなる10(32.3) 注射部位がかゆくなる6(19.4)持田製薬社内資料(国内患者対象試験)注射部位の痛みは個人によっても、また、注射部位によっても異なります。  注射部位は、個人によって、注射に適した部位と、痛みを鋭敏に感じたりして注射に適さない部位があります。新たな部位に注射を開始してから2~5日が最も強く痛みを感じるという報告があります。トレプロストの投与量が多くなるほど、注射部位の痛みが強くなるわけではないという報告があります。注射部位の痛みと注射部位反応の発現頻度痛みの対策

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